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重度の歯周炎に新薬リグロス登場、手術で救える可能性も

2019.01.22

「歯科治療」の世界には、急速な技術の進化がある。そのため、“かつての常識”が間違いだったと明らかになることが往々にしてある。その進化に追いついていない歯医者にかかると、症状が改善せず、むしろ歯の寿命を縮める可能性すらある。何が“最新常識”なのか。話題書『やってはいけない歯科治療』著者のジャーナリスト・岩澤倫彦氏がレポートする。

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 抜歯原因1位の歯周病。重度の「歯周炎」に進行してしまうと、歯を支える骨が溶けて、もう完治はできない。さらに歯が大きく揺れてくると、抜歯するのが当然とされていた──。

 だが、新常識として「手術」で救える可能性もある。

 これまで不可能だった、重度「歯周炎」を治す新薬「リグロス」が2016年に発売された。歯周組織を再生する医薬品としては、日本初。「リグロス」の治療は、次のような手術が必要となる。

【1】歯周炎になった部分の歯肉を開く。
【2】プラークなど汚染物質を除去。リグロスを投与して歯肉で塞ぐ。
【3】リグロスの成長因子が、歯周組織の細胞を増殖させ、約半年で歯根膜や歯槽骨が再生する。

 だが、難易度が高いので専門医で受けたほうがいいという。弘岡秀明氏(スウェーデンデンタルセンター院長)はこう解説する。

「リグロスは画期的な新薬ですが、どんな歯周炎でも治せるわけではありません。有効なのは、垂直方向に歯槽骨が溶けている場合のみ。歯槽骨全体が水平に下がってしまった状態には、効果は期待できません。手術の難易度が高いので、歯周病専門医が安心でしょう」

 再生治療としては、「エムドゲイン」が、世界各国で20年以上の実績がある。だが、自由診療なので5万~20万円と治療費は高い(日本では「材料」として承認)。

 リグロスは保険適用なので、費用は約1万円。

「再生治療には“患者の自立性”も必要です。手術後も定期的に通院して口腔ケアを徹底する。これを怠ると、すぐに逆戻りします。また、喫煙者は再発リスクが高いので、再生治療は向きません」(弘岡氏)

※週刊ポスト2019年2月1日号

https://news.nifty.com/article/item/neta/12180-170195/?fbclid=IwAR0dztFfcSff95BfHL8gyDqylKZUmECb6SESp6Cyp4xUJKtjD4bXqCvcDL0

より転載

このリグロスという薬は成長因子物質であるTGF-βという物質を臨床応用した薬です。以前にはエムドゲインという同じく成長因子を応用した薬も先行発売されています。

論文的にはリグロスの方が臨床成績がよいという文献が今は多いですが 変わらないという論文や 術者や被験者の問題を指摘しているものもあります。

その中で一番のリスクは喫煙という問題です。アメリカや日本では禁煙しないとインプラント手術を行わないという先生いるくらい喫煙のリスクは高いとされています。

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